人生が変わりそう

フィルムカメラを買った

 

中古カメラ屋のおじちゃんたちがとにかくカメラ愛に溢れていて、心が浄化された 購入するまでに何軒も見てまわったけれど、行きついたところは人のあたたかさがある場所だった とにかく細かく、つむじからつま先まで説明してくれた 会話の流れでわたしが言った、青がすきですということばを覚えてくれていたおじちゃんが、お会計時に青いストラップをサービスしてくれた 粋とはまさにこういうことを言うんだと思った

 

購入後、店を出ると天気は雨からくもりへと変わっていた 行きつけのプチ動物園へと向かった

平日はいつも貸切の、お気に入りスポット フリーランス解説員のおばちゃんは常駐している その場から離れず、解説相手をじっと待ち、捕まえたら離さない、クモのようなお方 今日も寒い中お疲れさまですと心の中で挨拶しつつ、ベンチがある場所へ

フィルムを装填するためカメラを置き、フィルムが入った箱を開けた瞬間、なつかしい香りが鼻を通ってブワワァーーーっと 小学校低学年くらいのとき、近くの文房具屋に現像をお願いしに行く・受け取りに行くというおつかいが一番高時給で、お願いされることを日々心待ちにしていたことを思い出した

フィルムが入っている半透明なケースもノスタルジックなきもちにさせてくれた 夏休みの自由工作で、いつも誰かしらの作品に活用されていた記憶が蘇った 手作りスライムを入れていたり、車の車輪として使われていたり、くっつけて大きな恐竜を作っていたり

 

撮影、とても楽しかった

どんな感じで撮れるんだろうのわくわくで興奮、そして鼻息が荒くなって、終始ファインダーがくもっていた 今日のお天気とおそろいだぁ

現像するころには、その写真を撮ったときの条件や設定を忘れているんだろうけど、写真部の人は1枚撮るごとに細かく記録したりして技術を磨いていってるのかな と想像したり

ひとまず今日はたのしんで撮ってみようと思って贅沢撮りをした 24枚のフィルムが残4枚にまでなってしまった 働いたお金をすきなことに使えるって本当にしあわせなことだなと再確認 早く現像したいきもちもありつつ、一球入魂 このせめぎ合いがなんとももどかしく、醍醐味だと確信 鼻息荒いながらもシャッターを押す瞬間だけは息を止めてしまうもんだから、シャッターを押すごとに酸欠になった これもまたよかった

あと4枚で現像できるの・・・こんなに楽しみな結果発表、世の中にあったんだ